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tokyo
中村征夫写真展「熱帯夜」
2010年6月19日(土)~11月3日(水)

秋田生まれの私は北国の寒さには慣れているつもりだが、正直、寒いよりも暑いほうが私にはなんとか我慢ができる。今でも冷房が苦手で、熱帯夜でも汗をびっしょりかきながら、いつしかウトウトと眠っていることが多い。その熱帯夜を求めて南の島々を旅してきた。そこには、いつものんびりムードの風が吹いていた。人々の暮らしも実にゆったりとしたもので、海が荒れたら寝てればいいさ、雨が降っても寝てればいいさ、と言う具合にマイペースだ。だが、時と場合によってはのんびりしているわけにもいかない。不便な島の中では、車や船の故障、さらには家の修復だって一人でこなす。とにかくなんでもできる職人であることが、島に生きる最低条件ともいえるのだ。
私が訪れた島々には、文明の利器というものはほとんど見受けられなかった。そこには自然の流れに逆らわず、自然の恩恵を受けながら日々つつましく生きる人々の姿があった。近年、温暖化や気候変動が声高に叫ばれているが、少なくともこれらの環境異変は、彼らに罪はないと言えるだろう。今日はしばし文明から遠ざかり、今現在の彼らの生活スタイルと、彼らによって守られている自然風景に、こころゆくまで浸っていただけたら幸いです。
中村征夫

中村征夫(なかむら・いくお)

水中写真家 1945年秋田県生まれ。20歳のときに潜水と水中写真を始める。現在、海を専門とする撮影プロダクション(株)スコール.代表。国内外の海を精力的に取材し、数多くの話題作を発表。ライフワークの東京湾をはじめ、水俣湾、諫早湾など、人と海との関係や、「命」を基本姿勢に取り組む報道写真家でもある。講演会やテレビ、ラジオなど様々なメディアをとおして、海の魅力と環境問題を伝え続けている。第13回木村伊兵衛写真賞、第9回文化庁芸術作品賞、2007年度日本写真協会年度賞、第26回土門拳賞などを受賞。

中村征夫公式ページ http://www.squall.co.jp/

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